濃度の違う食塩水を使って、コップの中にグラデーションを作ってみましょう!
【 準備するもの (写真1参照)】
(1)はかり (2)サラダ油 (3)プラスチックコップ(2個) (4)計量(けいりょう)カップ (5)わりばし (6)食紅(しょくべに)(青色、黄色) (7)食塩(しょくえん)(25gくらい) (8)アルミケース (9)計量スプーン (10)お水(200ml)
※食紅は、黄色と赤色など、まぜあわせると中間(ちゅうかん)の色ができるくみあわせであれば、どんな色でもかまいません。スーパーなどで、手に入りやすい色をお使いください。

写真1 準備するもの
1.2つのプラスチックコップに、水をそれぞれ100mlずつ入れます(写真2)。

写真2 コップに水を入れる
2.1gの食塩、20gの食塩をそれぞれはかりとります(写真3)。

写真3 20gはかっているところ
4.1gの食塩が溶けた食塩水には青色の食紅を、20gの食塩が溶けた食塩水には黄色の食紅を入れ、色をつけます(写真4)。

写真4 入れる前の様子
ポイント!:食紅は付属のスプーンですくい、写真のように、すりきりくらいの量を食塩水に入れましょう(写真5)。(食紅の量が多いと、食塩水の色がこくなりすぎて、実験がうまくいきません)

写真5 食紅の量
写真6:液体(えきたい)の色のめやすです

写真6 色のめやす
5.青色で着色した食塩水(1g溶けたもの)の表面にサラダ油を入れ、うすい膜(まく)をつくります(写真7)。

写真7 膜(まく)をつくる
6.黄色で着色した食塩水(20g溶けたもの)を、5.でうすく膜をはった食塩水に、割りばしを使って、少しだけ注ぎます(写真8)。
ポイント!:黄色い食塩水を、少しずつ入れると、青色で着色された食塩水にグラデーションが見えてきます。コップの中の色が、半分くらい変わったところで、作業(さぎょう)をとめます。

写真8 液体を注ぐ

写真9 グラデーションの完成!
完成です(写真9)!グラデーション、きれいに見えましたか?
<考えてみよう>こたえはページの一番下にあります
ヒント 食塩水は、食塩がたくさんとけているほど「軽い」でしょうか?それとも、「重い」でしょうか?
この実験は、地球をめぐる海流(かいりゅう)の流れにつながっています!
図1を見てください。

図1 国立環境研究所HPより
ピンク色の線が「あたたかい海流」、青色の線が「つめたい海流」を表しています。
地球上の海の水は、水槽(すいそう)をじゅんかんする水のように、上下左右に動いています。
水槽には ポンプ が付いていますが、海にもポンプの役割をする場所があります。
それが、上の図の赤い丸のところです。
次に、下の写真と図を見て下さい。写真2は、流氷(りゅうひょう)の写真、図2は、それを図にあらわしたものです。

写真2 流氷の写真(環境省HPより)

図2 流氷の下には、濃(こ)い海水が!
流氷の下には、濃い海水があるのですね!
水は「冷たい」ほど、「塩分濃度(のうど)」が高いほど、重くなります。
流氷は、海水のうち、主に水がこおるので、こおった氷の下にある水は、塩分をたくさんふくんでいます。つまり、重いのです!
重い海水は、下にしずみますね。そうです。これが、地球(ちきゅう)の水をかきまぜる ポンプ なのです。
もしも、地球がいまよりもっとあたたかくなり、氷がとけてしまったらどうなると思いますか?重い海水はできると思いますか?ポンプ の役割(やくわり)ははたせそうですか?
もし、はたせなかったら、地球上の水はじゅんかんしなくなります。そうなったら、私たちの生活に、どのような影響(えいきょう)があるでしょうか。
ぜひ、調べてみてください。
きっと、色々なことがわかると思います。この実験を通して、地球の環境を、ぜひ考えてみましょう。
Qのこたえ A1:下に向かった A2:水は、とけている塩の量が多いほど重(おも)いから
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